香港出向日記

カレーとパイナップルを好きな男の香港出向体験談です

2021年9月・香港入国完全ルポ

勤務先から香港の会社に出向となりました。紙切れ1枚でどこでも行くサラリーマンですが、私の入国時の記録が誰かの参考になれば幸いです。

1. 新型コロナの香港における現状

香港へ出向辞令を受けた私は、「香港のコロナってどうなん?」という疑問を持ちました。調べて驚いたのですが、台湾やニュージーランドと同じく「ゼロコロナ」状態でした。

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香港支店に勤務の先輩によると、多少の人数制限はあれど飲食店(もちろんお酒も)も普通にやっているようです。出向先の社員の方は皆さんオフィスでマスクを外していました。

2. 香港入国に必要なもの(2021年9月時点)

私が入国した2018年9月時点で必要だったものは以下の通りです。

  • パスポートに貼り付けしたビザ原本
  • 政府指定の強制隔離ホテル(2週間分)の予約確認書
  • ワクチン接種証明書(お住まいの自治体で発行)
  • 搭乗する飛行機離陸前72時間以内のPCR検査結果陰性証明書
  • 指定のPCR検査実施機関リスト
  • Webで入力した検疫フォームのQRコード
  • 香港で繋がる携帯電話番号

上記の内、1つ目~5つ目は日本でのチェックイン段階で書類に漏れが無いかしっかり確認され、不足があると搭乗拒否されます。現地での確認フロー(後述)を踏まえると全て印刷されておくのがお勧めです。

必要なものは都度変わる可能性がありますので、最新情報は大使館のHP等をご確認ください

www.hk.emb-japan.go.jp

3. 事前準備がかなり大変

ビザの発行もコロナ影響で遅延していたため、ビザ発行後にホテル予約→渡航日確定→PCR検査予約と怒涛の流れで段取りを固めました。ワクチンの接種証明だけは事前に入手していましたが、これも自治体によっては申請から2週間くらいかかる場合があるようなので注意です。

また、最近では隔離ホテル(入国者の自費負担)の予約がどこも満室らしく、飛行機が予約できても隔離ホテルが無いという珍現象が起こっています(この背景は「5. それでもみんな香港に入国したい」に記載)。因みに、隔離ホテルは中の上ランクでも3食付×14日で20~30万円かかります。

ホテルの兼ね合いで渡航をピンポイントにせざるを得ないため、SIMも早めに手配しましょう。私はiPhoneユーザーなので3香港(香港の通信会社)のプリペイドesimを事前に購入しました

esimdb.com

4. 入国はもっと大変~着陸からホテル到着まで約5時間~

事前書類が無事に確認され、約4時間のフライトで香港に到着しました。が、ここからが大変でした。以下が主な流れです。総じて詳細な誘導はなく「Arrival Passengers」という立札が唯一の目印です。

  • 着陸後、空港内の地下鉄に乗り別ターミナルへ移動
  • 地下鉄から降り、上の階へ。係員にQRコードを提示(1回目)。QRコードの記入が終わっていない場合は手前のスペースで終わらせてから奥に進めます
  • カウンター①。QRコード提示(2回目)PCR検査キット・赤いネックストラップの緑紙を受け取り
  • PCR検査実施(両鼻の穴・喉)→抗体提出
  • カウンター②。QRコード提示(3回目)。電話番号が繋がるか確認(繋がった場合には、「Phone OK」の赤い紙もらいます)
  • カウンター③。QRコード提示(4回目)。搭乗前に航空会社に見せた書類を係員に見せ、QRコード内の登録内容と相異無いか確認されます。確認が終了すると、登録内容と隔離中の注意事項が書かれた紙が渡されます

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    QRコードの内容確認の後に渡され、その後のフローで職員間の連携に使用されます


  • カウンター④。赤いネックストラップの緑紙にPCR検査の待機場所を記され、待機します。先ほどの紙は一旦回収されます。私の場合待機時間は2時間30分で、水とサンドウィッチが出るという話ありましたが特に何ももらえませんでした。
  • PCR検査結果判明。白い紙が返却され、パスポートの名前と番号確認。バスに乗り込み、元の到着ターミナルへ。
  • 到着ターミナルで荷物を受け取り(受け取りの際にアルコールで荷物を拭くように指示があります)、入国審査を実施します。入国審査は香港ID保有者は自動、ビザのみは有人のカウンターです
  • バス乗り場へ。ホテル毎にレーンが分かれており、白い紙を渡すとホテルに応じたレーンに誘導されます
  • マイクロバスに乗り込み、ホテルへ。空港からホテルがある市街地までは約40分です。ホテルでも白い紙を見せてチェックイン。裏口から入りホテルの部屋に着きます(当然ながら一度部屋に入ると出られません)

以上が大まかな流れです。記憶に沿って書いておりますが、順番の前後はご容赦ください。着陸から検査までが1時間、待機で2時間~3時間、空港からホテル移動が1時間で見ておくのがよいかと思います。疲れました...

また、香港到着後はかなりの距離を歩くためスニーカーをお勧めする他、検査結果が出るまで預け荷物を受け取れないので軽食・防寒具・充電機器は手荷物に入れておきましょう。

5.それでもみんな香港に入国したい 

このように事前と到着後で非常に大変な思いをしなければいけませんが、それでも隔離ホテルは満床で、多くの方が香港への入国を希望しているようです。私のようなビジネスマンの他、香港では一般的なメイドさんの入国も多いようで、感染を抑え込んでいることや、引き続きの金融・サービスとしての中心の位置づけが人を呼びよせているのかもしれません。また、20万~30万円という隔離ホテル代と航空機のチケット代を踏まえてもペイするお仕事が香港にあるというもの良いことですね。

ちなみに、客室乗務員やパイロットの方も私たちと同じようにPCR検査を受けて長時間待機していました。それでも香港に入国したい人が多いのであれば、航空会社も採算が取れているのかもしれないです。

 

6. 余談~ゼロコロナの本気度~

香港への入国でひしひしと感じたのはゼロコロナの「本気度」です。デジタルでの情報管理とアナログ(人手)での誘導・確認され、まるでベルトコンベヤーの上を流れているようでした。昼夜問わずこのように管理をしているのかというのも驚きでした。香港国際空港は飛行機の離発着の場所というよりも、それ自体が1つの巨大な検疫所になっおり、隔離中も各ホテルと連携した厳格な管理が行われるようです。隔離終了後はQRコードを活用した位置情報把握・徹底した検査・発生時の部分的なロックダウン等でゼロコロナを実現しているように見受けられます。

日本では経済か感染抑制かという議論が昨年交わされましたが、世界の事例を踏まえれば、①ゼロコロナで感染者数を徹底的に抑えこむ・②当初は犠牲を払うが病床確保とワクチン接種で重傷者を減らす、の方法に概ね収斂しました(日本は少し違いますが)。結局、感染なんでどうでも良いから経済を優先するという国は1つもありませんでした。日本でもゼロコロナの議論は度々出ますが、ワクチンの在庫すらまともに管理できない国が、このような厳格な管理ができるのが疑問に思います。一方、ワクチンと現場の奮闘頼みで病床拡充・縦割りの解消・データ活用を行わない現状も良くないのですが...